陣痛促進剤について c01 陣痛促進剤について

陣痛促進剤について

~私達は次のように考えてます~

使用条件

陣痛促進剤を使用するための条件(要約)確認事項
1. 胎児が母体外生存可能 内診及び胎児撮影
2. 経膣分娩可能 超音波検査での確認
3. 母体が分娩に耐えられること 妊婦検査
4. 母体が分娩準備状態にあること ビショップスコア
5. 十分な分娩監視が可能 分娩監視装置と輸液ポンプの使用
6. 妊婦および家族の強い希望もしくは同意  

以上の6項目が必要です。

陣痛促進剤を使う必要がある場合(陣痛誘発の医学的適応)

1.過期妊娠(予定日超過妊娠)

超音波診断で確認された分娩予定日から2週間以内は正期産として正常の範囲です。あせらずに、できるだけ自然陣痛が起こるのを待ちましょう。そのために、赤ちゃんが元気でいることを確認します。

  • 胎動回数が十分あること
  • NST検査で異常がないこと
  • 羊水量が十分あること
  • 経膣分娩が可能であること(児頭骨盤不均衡がない)

予定日を過ぎますと、X線検査(胎児撮影)を行う場合があります。

2.前期破水(陣痛が起こる前に破水すること)

破水が起こると、妊娠後期では、24時間以内に85% は自然分娩が起こると言われています。したがって、破水が起こっても、しばらく自然陣痛が起こるのを待ちましょう。
但し、赤ちゃんに感染が起こらないように、お母さまは、入院の上、抗生物質の服用、点滴静注を行います。
しばらく待っても有効な陣痛が起こらない場合には子宮内感染防止のために陣痛を誘発します。薬剤投与で有効な陣痛がおこらず、感染兆候が長く続くような場合には、帝王切開で早期に赤ちゃんを誕生させることもあります。
検査データでは、白血球15000以上、CRP陽性は、感染を意味します。

3.妊娠高血圧症候群(特に高血圧症)

妊娠の継続が、母体にとって危険を伴うことが推定される場合

4.微弱陣痛

(陣痛が発来し子宮が4㎝以上開大しているのに有効な陣痛がこない場合)

有効な陣痛がきているのにかかわらず、2時間以上も分娩が進行しない場合には、臨床的に分娩停止(経膣分娩不能)状態で、場合によっては帝王切開が必要となります。

5.急堕分娩(急に生まれてしまう)が予想される場合

経産婦の方で、自宅が遠方で子宮口が4cm以上も開いているのに、分娩にいたらない場合などには、ごく少量の陣痛促進剤を使用する場合があります。

6.CST検査

NST検査で判定不十分な場合に、軽度の子宮収縮をおこして胎児の元気度(仮死が迫ってないかどうか)を調べます。

7.その他

子供の誕生日をクリスマスにしたい、早行きにしたいので3月中に産みたい、祭日に産みたいなどの、個人的な理由では陣痛促進剤を使うことは原則的に行いません。

陣痛促進剤~種類・使用方法・副作用と禁忌~

1.種類(子宮収縮の種類)

    点滴静注で使用する薬品

  • 下垂体後葉ホルモン(オキシトシン):アトニンO注射液
  • プロスタグランディンF2アルファ:プロスタルモンF注射液(小野薬品)
  • 経口投与で使用する薬品

  • プロスタグランディンE2 : プロスタルモンE錠(小野薬品)

2.使用方法(陣痛促進剤の具体的な使用方法と考え方)

  • 子宮頚官の熟化を確かめます(母体が分娩準備状態にあることの確認)ビショップスコアは9点以上あるのが理想的です。
  • 分娩監視装置を装着して赤ちゃんが元気でいることを確認します。
  • 経口投与(プロスタグランディンE2錠)では、3錠を目安としています。
  • 静脈注射薬(オキシトシン)では輸液ポンプを用いた精密持続点滴を行います。
  • 陣痛促進剤は、ごく少量から投与を開始し、必要に応じて、少量ずつ薬剤使用量の増加を行います。 考え方として、薬で赤ちゃんを産むのではなく、自然陣痛が起こるのを少し手助けする程度にごく少量から薬剤を使用します。

3.副作用と禁忌(オキシントンの禁忌と副作用)

  • 投与禁忌
  • 既往にオキシントンに過敏症を起こした者
  • CPD、全前置胎盤、常位胎盤早期薄利、過強陣痛、子宮切迫破裂、胎児仮死の場合
  • 慎重投与
  • 胎児仮死の疑いのある患者
  • 妊娠高血圧症候群、心、腎、血管障害
  • CPDの疑い、帝王切開および子宮手術の既往、前置胎盤、胎位胎勢異常による難産
  • 軟産道強靭症
  • 多産婦
  • 副作用
ショック胎児、新生児
子 宮過強陣痛、子宮破裂、頚官裂傷、羊水塞栓、
陣痛微弱、弛緩出血などの症状が現れることがある
胎児、新生児胎児仮死を起こすことがある
新生児黄疸の頻度が高くなるとの報告があります
循環器不整脈、静脈内注射後一過性の血圧降下、
血圧上昇等の症状が現れることがある
消化器時に、悪心、嘔吐の症状が現れることがある
過敏症希に過敏症が現れることがある