妊娠悪阻(つわり)について
はじめて、つわりの症状を感じるのは
妊娠5週はじめ頃です。ひどくなりだすのは、妊娠6週~7週頃です。
だいたいは、妊娠12週頃には、消失することが多いようです。
どのような症状があるのでしょうか
つわりといってもいろいろあります。
- 単に気持ちが悪いという悪心嘔吐
- 唾液が出て止まらない
- 体があつぼったくて、眠くて仕方がない
- 味の好みが変わってすっぱいものが好きになった
- 嫌いなものが食べられるようになった・・・等
これらの症状は、朝が一番ひどいことが多いものですが、仕事に出ておられる方は、一日働いて疲れが出る夕方に、ひどくなることもあるようです。
つわりを乗り切るためのポイント!
環境を変えて
食事の環境を変えてみることが一番です。お昼には、公園に行ってお弁当を食べるのも良いかもしれません。
食べ方
一回の量をごく少量ずつ、なるべく頻回に自分がたべられると思ったものだけをすべて冷たくしてたべるということにつきます。
では、具体的にどのようにすれば良いのでしょうか?
夜中に起きて食べること
お腹をすきすぎないように工夫しましょう。
夜寝る前に、枕元に目覚まし時計をおき、ちょうど睡眠時間の中間に、ベルがなるようにセットしておき、冷たい、小さいおにぎりを一口、二口つまんで、また朝まで眠るというような習慣をつけることが、もっとも有効な方法です。
夜食に食べる内容は、塩味のおにぎりなどで量的に少量で、食やすく、脂っこいものではなく、あっさりとした味付けのもので、長く胃に残っているようなものが良いでしょう。
一回量を少なく、頻繁に食べること
夫の帰りを待ってから・・・をいって、空腹感にさらしっぱなしになっていることはよくありません。
自分で食べたいとか、食べられると思ったものを食べてみる
栄養とか、カロリーのことは考えない。
一般には、淡い塩味のもの、主食では、米飯が良いようです。みかん類の果物は、食べたその時は良いのですが、あとで嘔気を示すことも多いようですので、あまり好ましくないでしょう。オレンジジュースも同様です。
何でも、冷たくして食べる
つわりの症状は、食べたいものの臭い、湯気をかいだ時に強くなりがちです。
従って暖かいものを食べないこと、そして料理を自分で作らないことも対策の一つとなります。自分が食べやすいものは、全て一旦冷蔵庫に入れて、冷やしてから食べる習慣をつけましょう。こうすると、今まで食べられなかったものが、意外と食べられるものです。時にはご主人に理解をいただいて、料理を担当していただくか、もう出来上がった調理品を使用してみることも良いことです。これだけを守っても、つわりの症状は、随分楽になり、忘れたように消失することもあるのです。
氷はよいが水はいけません
つわりの症状が強いときには、脱水症状が強くなるために、水を飲むということをよくしますが、後で嘔気が生じやすくします。そのかわりに氷を歯でかまずに、ゆっくりとしゃぶるようにしましょう。
この方が、水を飲むより、ずっと後での嘔気が少なく、おさまりやすいものです。
便秘をしないように
ひどいときには、薬を処方してもらいましょう。
詳しくは、「妊娠中の便秘について」にて説明しています。
家族の方へのお願い
最初の赤ちゃんからのメッセージ(つわり)にお母さんはどぎまぎしています。
そんなときには産まれてくる子供のどこが可愛いとかいうような、単純な、素朴なことに素直に笑えたり、共感できるような雰囲気を作ってあげて下さい。夫のことも、あまり考えさせないようにさせてあげてください。そのような意味でも、時には入院して周囲から隔離することも良い治療法の一つとされています。さあ、もうこれで、つわりの煩わしさから開放されて、楽しい日々を送っていただけることと思います。お腹の赤ちゃんは、超音波検査でみると、もう手も足も出来ていて、手をふったり、体全体を飛び上がらせたり運動をして、さかんにメッセージを送ってきていますよ。もうじき妊娠12週、その頃にはお母さまのお腹も少しはふんわりふくらんできていることでしょう。